読み解き物語 その3
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2019年1月
依然として魔の山読み解きは難航していた。気を紛らわすためにブッデンブロークスのキャラ一覧表など作ってみたが、結局こちらも難航したのでやめた。
Twitterやってたら、面白いアニメがあるとフォロワーの方に薦められたのが「輪るピングドラム」である。
結果は賛否両論であった。「面白い!」と言ってくれる人もいれば、「ふざけるな!」と怒る人もいた。しかし、未だに当ブログで一番読まれているのはこの記事である。良いのか悪いのか決めるのは読者であって私ではない。8年前のアニメにこれだけ反応があるのは予想外だった。間違いなくピングドラムは名作なのだろう。
余談だが、このときコメント欄に「fufufufujitani教の信者」を名乗る方が現れ、色々教えてもらった。いつのまに宗教化したんだと驚いた。この方がのちに同志となる焼売氏であった。彼は幾原フォロワーらしいのでちょっぴり恐縮する。
2019年2月〜3月
何をしていたのか記憶がない。SAOと小林秀雄の悪口を言っていた気がする。
2019年4月〜6月
記憶がない。エクセル開いてウンウン唸っていたと思われる。6月に「青春ブタ野郎(以下略)」の劇場版を観に行ったくらい。隣に座っていた高校生が心配になるくらい号泣していた。「やはり俺の青春ラブコメ(以下略)」三期を見てて思うのだが、思春期ってこんなに感受性豊かだったのか。
また6月はfufufufujitaniさんがゲーテ「ファウスト」の解説を上げられた。これは大変な功績であった。のちの私の読み解きにも大いに活用される。改めて感謝申し上げる。
2019年7月
芥川の「歯車」解説を書く。もちろんこれは、新たな同志、焼売氏の「河童」「さらざんまい」の読み解きに影響を受けてのことだった。
芥川の母はヒステリーだったらしく息子も晩年はかなり狂っている。ただ狂っているだけでなく理性が暴走しているのだから始末が悪い。全体構成も緊密すぎて気味が悪い。ただ彼の努力は無駄ではなかった。太宰や幾原が意志を継いでくれている。お疲れさまでした、という言葉を掛けてあげたいくらいだ。
それにしても、同志が増えたのは本当に喜ばしい。焼売氏はピングドラムの記事にコメントを下さった「fufufufujitani教の信者」であった。同名の別人の可能性もあるけれど。
またyuki氏が新たな同志として参加してくださった。
同志が増えてとても嬉しいものである。
2019年8月~9月
実績なし。
新海誠「天気の子」を見た。新たな同志流レ水さんが参加してくださった。
どうも「君の名は。」より構成が緊密であるらしい。年下の陽菜が年上のようにふるまっているのは面白いというか監督の性癖なのではと疑っている。私の予想では、新海監督の次回作は田舎が舞台なのだが、私の予想はあんまり当たらない。
同志が増えてくださったのはありがたい。
2019年10月~11月
なんとなくまどマギについて語ってみたくなった。口語体で申し訳ないが一応上げておく。このころから文学は説明文、アニメは会話文で書くという謎のルールを自分で作っていた。会話文は書いていて楽ちんなのだ。
またyuki氏が三島由紀夫「金閣寺」の読み解きをアップされた。
特に三島の二元論についての論考はかなり参考にさせてもらった。感謝申し上げる。
2019年12月
「魔の山」の進捗は依然として進まない。締め切りなどないのだが焦燥感にかられる。
yuki氏のツイートに刺激を受けてショーペンハウアー「意志と表象としての世界」ニーチェ「悲劇の誕生」を読んだ。トーマス・マンは「非政治的人間の考察」という糞長いエッセイで「トニオ・クレーガーはニーチェの色が強い」旨のことを語っていた。
作家の言葉なんて信じてはいけないのだが、完全には無視できないと自分も思っていたので以前の記事から大幅に修正を加えて書き直した。
まさに年内ギリギリ、大晦日にアップした訳なのだが、あんまり細部にこだわって長くなってしまったと若干後悔しているがまあ仕方ない。書いてしまったもんはどうにもならないので放っておく。
「魔の山」の読み解きは全然進まないが、それなりに充足感を得たまま年越しを迎えた。