週休二日〜アニメと文学の分析〜

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2020年冬アニメ感想 その1

実は深夜アニメ視聴してたので感想書いておく。

どうもアニメを見る体力が衰えているらしく、2020年冬アニメは6本(うち劇場版アニメが1本)のみとなる。寂しいかな。

感想長くなったので半分に分けて記事アップしていく。

 

ドロヘドロ

今期一番楽しみにしてた作品。原作全巻読んだくらい好きだったりする。退廃的な「ホール」の街並みとキャラ同士の軽妙な掛け合いが堪らない。何が堪らないのかは自分でもよく分かっていない。3Dアニメなのでのっぺりしてしまうのかと思いきやそこまで気にならず。

1クールで原作の1/3も消化していないので2期をやってくれると信じて待つ。

 

・映像研には手を出すな!

こちらも原作少し読んだ作品。女子高生三人組がアニメ作るのだが細部へのこだわりが強い。芝浜高校とその周辺は古代文明の跡地のような雰囲気が出ている。なんだか設定資料集みたいなアニメであった。

 

妄想世界へのトリップシーンなど湯浅監督との相性は抜群だったと思われる。音楽の高揚感もあって面白かった。他にも宮崎駿押井守タルコフスキーなど巨匠たちのオマージュがちらほら。

 

ただなんでオマージュしたのかがイマイチ謎だった。

主人公がアニメ作りをするきっかけになった「未来少年コナン」は良いとして、第1話の「ソラリス」の水草とか第8話の「ビューティフルドリーマー」とか(文化祭だから?)、なんで下敷きにしたのか目的が不明なオマージュが多かった印象。自分の感性が鈍いだけかもしれないが、形だけ真似しているようでならない。

 

名作を下敷きにするのは目的があってすることである。徹底的に読み解き、主題や全体構成を理解した上でその作品と同等もしくはそれ以上の作品を作らなければならない。ということは宮崎・押井クラスのアニメを作らなければならない、というプレッシャーを感じる。実際そんなことはできないのだが、そのくらいの覚悟は求められる。しんどい。しんどいのである。

 

だから大抵の創作者は安易にオマージュをしないし、やるとしてもバレないようにする。それは賢明な判断である。別にそんなルールは無いのだが腰が引けてしまう。

 

と、ここまで書いてきて、なんとなく今敏の「千年女優」と方針似ている気がしてきた。現実と妄想が入り混じる感じそっくりである。もしかすると「アニメ好きによるアニメ作りのアニメ」というテーマを堅固にするために、大量のアニメ作品オマージュを配置したのではないか。

ただそれはアニメに限った話なので、原作漫画がどういう方針なのかは依然として分からず。

 

・恋する小惑星

髪色が個性的なのにキャラを覚えるのに時間がかかった。キャラが没個性的なのか自分の記憶力が衰えているのか原因は分からないが、とにかく印象が薄かった。作品がダメというか自分の脳みそが老化して楽しめなくなったのではないかと思って悲しくなった。

 

淡々とストーリーは進行していき、気がつけば先輩は卒業して新入生が入部して石垣島に行って、というところまでやって終わってしまった。このまま加速度的に物語が進行していくと、2期では大学卒業、就職まで決まってしまうのでは。それはそれで見てみたいものである。

と、嫌味を言ってみたが新鮮さを感じもした。

女子高生の日常を扱うアニメは大抵のっぺりした時間スピードだが、サバサバと進んでいく。その分感動も希薄になってしまうが。

 

MVみたいなEDは好きだったので毎回飛ばさずに視聴した。あと街や部室の風景をバックにLINE画面を切り抜いて写すのは今後も流行っていくと予想(とっくに導入されてたらごめんなさい)。スマホの画面アップにしたり、いじっているキャラの姿映しても味気がない。切り抜いて背景に映したほうが面白い。

 

その2へつづく