涼宮ハルヒの憂鬱~エヴァとの関係~
前回のつづきから。
ハルヒとアスカ
共通点はツンデレ。セリフに「バカキョン!」「バカシンジ!」感情の起伏が激しく、情緒不安定であること。主人公とキスをすること。主人公とはアダムとイブの関係。
違いはハルヒが不思議を追うのに対してアスカはトラウマに追われる。ハルヒのポニーテールに対してアスカのツインテール。
みくるとミサト
共通点は年上であること。主人公に対して母性的に接すること、みくるは小泉とキス未遂し、ミサトは加持と何度もキスする。みくるは甘酒で、ミサトはビールで酔っ払う。そのときどちらも白いシャツを着ている。
違いはみくるが禁則事項によって未来に囚われているのに対してミサトはセカンドインパクトで父を失った過去に囚われている。
小泉と加持
共通点は男前であること。ヒロインの扱いに慣れていること。謎の「機関」に所属していること。主人公にアドバイスをする。
違いは小泉が同級生なのに対して加持は年上。小泉は女にモテないが、加持はモテる。
ここまで主要キャラクターの比較をしてきたが、肝心のエヴァンゲリオンが欠けていた。ここの比較ができないのでは二つの作品は結び付かない。
「憂鬱Ⅵ」のクライマックスのシーンに注目する。
神人が近づくなか世界の命運を懸けたシーンで、キョンはハルヒに向かって言う。
「いつだったかお前のポニーテールは、反則的なまでに似合っていたぞ」
さらに、現実世界に帰ったあとポニーテールにしたハルヒを見て、「似合ってるぞ」と言う。
意味不明である。涼宮ハルヒの憂鬱の中でも、謎めいたシーンの一つである。ハルヒでなくとも混乱するだろう。なぜクライマックスのシーンでショートヘアのヒロインに対してポニーテールの話をする必要があったのか?
アスカのツインテールと掛けている、というのは惜しい気がする。
恐らくポニーは馬の一種で、ハルヒを馬に例えている。「ポニーテールが似合ってる」と言ってポニーテールにさせたキョンは馬の調教師という比喩である。唯我独尊のハルヒに命令できたのだから。
つまりあのシーンでキョンはハルヒをコントロールした、言い換えると操縦した、と言えるでしょう。初号機のパイロットがシンジにしかできないのと同様に、ハルヒのパイロットもキョンにしかできないことを暗示している。
この他にも、鶴屋さんがリツコ、谷口・国木田がトウジ・ケンスケと対応している等、比較できる点は多い。すべてではないが、大まかにまとめたのが下の表である。
ところで、「憂鬱Ⅰ」でハルヒとキョンが髪型と曜日に関する謎のシーンがあるが、あれはハルヒの髪型に注意しろよ、という作者からのメッセージだと推測する。なんとも親切なことよ。
キャラクター構成表については、疑問点・欠陥がありましたら教えて下さると助かります。
次回は全体構造について説明する。
参考
自分なんぞよりとっくの10年以上前にキャラクター表を作っている方がいた。おおむね一致しているが、細部で自分のものとは異なる。
偉大な先人に敬意を表して、ここに載せておく。
出典
http://www.kyotoanimation.co.jp/haruhi/gallery/200602.html
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